絵本紹介5
三百人ほどいた学生たちは、はじめ「うんち」=「大便」の絵本というのに戸惑ったり、
あきれ顔だったのですが、話が進むにしたがい、五味太郎さんの意表をついた話の展開や、
ユーモラスな語りや絵に引きこまれ、表情をくずし、
読み終わったときは、はじめるような大爆笑でした。
その笑いの渦に、中国の若者の健康な感性を満喫させられ、
「これが改革開放だ」と、わたしは独り悦に入っていました。
生きるために食べる、食べれば出る、という人間の基本的な生理を、
あっけらかんと白日の下にさらけ出した意外性と語りのユーモアは、
排泄という科学的な事実を、知識の枠を超えた人間的な共感として受け入れ、
心に残る絵本体験を生み出しました。
この絵本がアメリカやフランスでも人気があるのは、実に興味深いことです。